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クルマと旅行と写真の日記。半分IYH記録簿

【雑記】小説+映画+音楽=君の名は

タイトルからもお分かりかと思いますが、やっと新海誠監督の新作、君の名はを見てきました。
公式HPはこちらから。
www.kiminona.com


このエントリーを書いている段階で2回観に行きました。感想……は、他の方が沢山書いているでしょうから、自分はちょっと違う視点でまとめていきたいと思います。

映画を観て終わるだけでは勿体ない

 まず映画を観て、2回目を観る前に小説を購入しました。本編とAnother Sideの2本です。そして映画の内容を反芻しながら読み切りました*1。ここですごく驚かされてたのですが、映画本編で描かれてなかった、誰もが疑問点を抱く部分に対して、キッチリと回答が用意されていた事です。ネタばれになるので詳細は伏せますが、Another Sideの第4章です。ここの部分が、映像ではまるっとないのですが、これ映像として映画本編に入れてたら、確かに主観がボヤけてしまう、だから入れずに小説のAnotherとして収録した……これに気付かされた時、凄くびっくりしました。必要な情報をあえて削ぎ落す事で、誰が物語の主役なのかを明確にしている、と。そしてAnother Sideを読んでから、該当シーンを思い出してみると、その削ぎ落された部分が、1セリフの中に凝縮されているという凄さにも驚きました。

さて、ここからが本題。

 この"君の名は"。この映画は、文章と映像の違いと切っても切れない関係性を見事に表していると思います。映像では、どんなに頑張っても小説の行間を完璧に表す事は出来ません。同様に、小説では映像の1シーンの細かい状況までを書き記す事は出来ません*2。そこで出てきたのが、小説の行間、表現しきれない部分を映像として1セリフに押し込むという事。また、映像で表現出来る事を、RADWIMPSの楽曲を付記して文章を読んでる最中にシーンが頭の中できっちり描かれる様に配慮されていること……正直読んでて、ここまで完璧に映像と文章と音楽がシンクロするモノなんだと驚きました。ホント、小説版を読んでても劇中曲も頭の中で自然と流れるし、その時の映像のシーンも頭の中で動き、キャラクターが動く。頭の中で動いているキャラクターの挙動が行間に描写されている。不思議な感覚でしたね。

小説と映画と音楽。全部足して"君の名は"

一言でまとめると、これなんじゃないですかね。全部足して"君の名は"なんだと思います。
久し振りに、のめり込める作品に出逢えた気がします。もう一回、観て来よう。

*1:小説を読んだのが2回目を観終わった後です

*2:出来るかもしれませんんが、それは小説の一文として成立するのでしょうか?興味はあります